キャスト

マー・リネット Ma Rynet 主演(ソポン役)
カンボジア第二の都市バタンバンに生まれる。少女時代から演劇に関心を持ち、民族舞踏を学ぶ。テレビシリーズ「エアーウェーブス(Air Waves)」(英題/10)への出演で人気がブレイク。その後、フランス植民地時代を描いたアカデミー外国語映画賞受賞作『インドシナ』(92)でベトナム人役を演じた。『シアター・プノンペン』が本格的映画初主演作。本作で2014の第5回カンボジア国際映画祭タレント・アワードを受賞した。

ディ・サヴェット Dy Saveth (ソポンの母役)
1960年代から活躍するカンボジアを代表するトップ女優。代表作はシハヌーク国王が脚本・監督を手掛けた『トワイライト(Twilight)』((英題/69)や“カンボジア映画の父”ティ・リム・クゥン監督作品『怪奇ヘビ男』((第25回東京国際映画祭で上映/70)など。クメール・ルージュが政権をとった75年、フランスへ亡命。香港を経て93年にカンボジアへ帰国するまで、カンボジア映画の“大使”として女優活動を続けた。

ソク・ソトゥン Sok Sothun(シアター・プノンペンの主人役) 1990年代にモスクワで映画監督科を卒業後は脚本家として活躍。カンボジア映画『聖なる牛と聖なる宝石(原題)』(原題の直訳/05)『双子の戦争(原題)』(原題の直訳/08)などの脚本を手掛ける。クメール・ルージュ支配とその後の貧困を生き延びた経験から、本作で助演男優として抜擢され、2015年の第1回ASEAN国際映画祭&アウォーズで助演男優賞に輝いた。

トゥン・ソーピー Hun Sophy(ソポンの父役)
多くのTVドラマやカンボジア映画に出演するベテラン俳優。ロン・リヴィングストン主演映画『ホーリー(Holly)』(英題06)や、ジョセフ・J・ローソン監督の『リトル・キングダム ~《小さき者》たちの大きな冒険~』(12)などハリウッド作品にも出演を果たす。2作品ともカンボジアで撮影された。

ルオ・モニー Rous Mony(ソポンのボーイフレンド役)
2013年、第70回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞した作品『ルイン(Ruin)』(英題/プロデューサー:ソト・クォーリーカー)に主演。14年には、ソク・ヴィサル監督が手掛け、第7回沖縄国際映画祭特別招待作品にも選出された『ジェムズ・オン・ザ・ラン(Gems on the Run)』(英題)に出演。幅広い役で活躍する若手スター。




監 督

ソト・クォーリーカー Sotho Kulikar
 1973年、カンボジア出身。クメール・ルージュ政権下、及び、その崩壊後の混乱と内戦の時代のカンボジアで育つ。2001年に『トゥームレイダー』(サイモン・ウェスト監督 アンジェリーナ・ジョリー主演)のライン・プロデューサーを務める。自身の映画製作会社ハヌマン・フィルムズ(Hanuman Films)で、『ルイン(Ruin)』(2013年ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門審査員特別賞)など数多くの映画とドキュメンタリーをプロデュース。2014年、初監督となる本作で、第27回東京国際映画祭「アジアの未来」部門国際交流基金アジアセンター特別賞(スピリット・オブ・アジア賞)受賞。各国の映画祭から注目される。カンボジア映画界期待の女性監督である。