第73回カンヌ国際映画祭正式出品、スイス映画賞2024作品賞・脚本賞他、サラエボ映画祭2023作品賞・最優秀主演女優賞、大阪アジアン映画祭2024上映作品

これが私の生きる道─

中年女性が新しい人生を踏み出す葛藤をオフビートに描く、異色の青春物語!!

ブラックバード、ブラックベリー、私は私。

監督:エレネ・ナヴェリアニ
原作:タムタ・メラシュヴィリ 「Blackbird Blackbird Blackberry」
出演:エカ・チャヴレイシュヴィリ/テミコ・チチナゼ
原題:Shashvi shashvi maq'vali
英題:Blackbird Blackbird Blackberry
2023年/ジョージア=スイス/カラー/ジョージア語/110分 (C) - 2023 - ALVA FILM PRODUCTION SARL - TAKES FILM LLC

協力:大阪アジアン映画祭
日本版字幕:草刈かおり 宣伝デザイン:日用 宣伝広報:平井直子
地域劇場編成協力:ミカタ・エンタテインメント 大森隆太
配給:パンドラ

2025年1月3日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺にて公開

解説

48歳・独身・女性。
他人は勝手に憐れむけど、
私は幸せ。

ジョージアの新進女性作家 タムタ・メラシュヴィリ原作の
大ヒット小説をもとに描かれる、奇妙な青春物語

東ヨーロッパ、ジョージアの小さな村に暮らす48歳の女性エテロは、結婚したいと思ったことは一度もない。両親と兄を亡くし、日用品店を営みながらひとりで生きてきた彼女は、自分で摘んで作るブラックベリーのジャムと同じくらい、独身の暮らしを愛している。しかし彼女が未だにひとりでいるのは村の女たちの噂の的だ。ある日、エテロは崖から足を踏み外し危険な目に遭う。死を意識したエテロは、突発的に人生で初めて男性と肉体関係を持つ。そこから彼女の人生は変わりはじめる・・・。原作“Blackbird Blackbird Blackberry”は、ジョージア人の作家であり、フェミニズム活動家のタムタ・メラシュヴィリによる大ヒット小説。人生の後半期を前にして突然動き出した運命に、静かに力強く挑み、愛さずにはいられないエテロの姿を、ポップにオフビートに描きだす。世界の映画祭を席巻した小さな大傑作。

これまでにない女性のキャラクターが
抜群の存在感でスクリーンに登場!!

エテロを演じるのは、ジョージアで主に舞台を中心に活躍してきた俳優エカ・チャヴレイシュヴィリ。淡々と日々の生活を送りながらも、村の女たちとは一線を引き、自分の生活を守ろうとする、寡黙で独特な愛すべきキャラクターを、圧倒的な存在感で演じる。豊満な身体のエテロは、常に堂々と自分に満足し、恋人に媚びることもない…。彼女が自由を貫こうとする姿には、「自分らしく生きたい」と願うすべての人を祝福する強いメッセージが込められている。

毒っ気がありつつも憎めない粒ぞろいのキャラクターたち
ひとりの女性の生き方をポップに描き出し、各国の映画祭を席巻!

集まっては悪口に興じる村の女たち、都会の女性同士のカップル、ロック音楽にはまるティーンエイジャーなど、様々な立場の個性的な女性が登場。カラフルでかわいいジョージアのケーキや、素朴なインテリアなどが全体をポップな印象で包み込む。アキ・カウリスマキを彷彿とさせる微妙な距離感やテンポで、中年の「性」を正面から大胆に描く衝撃作がついに公開!

物語

ある日、ジョージアの小さな村に住む48歳のエテロは、ブラックベリー摘みの最中、美しい声でさえずるブラッグバード(黒ツグミ)に吸い寄せられるように、崖から足を踏み外し転落してしまう。何とかひとりで崖から這い上がったエテロは臨死体験をした。それは、村人たちが自分の遺体を川から引き揚げるところを目撃する、というもの。
自分の店に戻り手当てをしていると、いつものように配達員のムルマンが仕入れ品を持ってやって来た。商品を棚に並べるムルマンの首筋、腕、顔…その姿をじっと見つめるエテロ。彼女はそのまま人生で初めて男性と肉体関係を持つ。そして、その時を境に彼女の運命が変わり始める…!
エテロのもとに訪れた、ささやかで大きな変化…彼女は果たしてどんな将来を選択するのだろうか?

スタッフ

監督 エレネ・ナヴェリアニ  Elene Naveriani

1985年ジョージア生まれ。現在はスイス在住。2003年、絵画専攻でトビリシ国立芸術アカデミーを卒業。ジュネーブ造形芸術大学でキュレーションについて学んだ後、映画を学び始める。卒業制作の「GOSPEL OF ANASYRMA」(2014)が、高く評価された。初長編「I AM TRULY A TRULY A DROP OF SUN ON EARTH」(2017)はロッテルダム映画祭で初上映され、数々の賞を受賞。短編「RED ANTS BITE」(2019)がスイス映画賞最優秀短編映画賞にノミネート。短編ドキュメンタリー「LANTSKY PAPA’S STOLEN OX」(2018)はベルフォール国際映画祭で最優秀短編映画賞を受賞するなど国際的評価を受けた。2021年、2作目の長編映画「WET SAND」が同年にロカルノ国際映画祭で世界初上映され、最優秀主演男優賞を受賞した。

原作 タムタ・メラシュヴィリ Tamta Melashvili

1979年生。ジョージア人の作家でありフェミニスト活動家。トビリシ在住。トビリシ国立大学で教鞭を執る。中央ヨーロッパ大学(ブダペスト)でジェンダー研究を行う。2010年、デビュー作「Counting Out」を出版し、批評家から「新しく非常に個性的な声」と絶賛され、2011年にはジョージアで最高の文学賞であるSABA賞を受賞した。本作はドイツの独立系出版社による2012年のホットリストのベスト10にノミネートされたほか、2013年にドイツ青少年文学賞を受賞した。「Counting Out」はドイツ語、クロアチア語、ロシア語、アルバニア語、英語に翻訳されている。第三作目にあたる「Blackbird Blackbird Blackberry」は2021年のジョージアにおけるベスト・セラー小説であり、2021年にSABA賞年間最優秀小説に選ばれている。

撮影 アグネス・パコズディ Agnesh Pakozdi

元経済学者。現在はベルリンを拠点に活動。ベルリン芸術大学で映画とビデオアートを学び、ベルリン・ドイツ映画テレビアカデミーで撮影を専攻。『インフィニティ・プール』(2023年/ブランドン・クローネンバーグ監督)の撮影部門に携わったほか、TVシリーズ「ピッチ・パーフェクト: バンパー・イン・ベルリン」(2022年)をはじめとして、これまでに数多くの長編映画、TVシリーズ、ドキュメンタリー、やアートプロジェクトで撮影監督を務めるている。なおこれまでのナヴェリアニ監督のすべての劇映画で撮影監督を務める。「I Am Truly a Drop of Sun on Earth」(2017年/エレネ・ナヴェリアニ監督)でバリャドリード国際映画祭最優秀撮影賞を受賞。

キャスト

エテロ役 エカ・チャヴレイシュヴィリ Elene Naveriani

1970年10月3日生まれ。ジョージア映画大学ショタ・ルスタヴェリ劇場で演技学部卒業。1995年からバトゥミ・ドラマ劇場の俳優に。これまでに約13の舞台に出演「Nugzar & the Mephistopheles」では最優秀女優としてアジャリア演劇協会賞を受賞。約7本の映画とテレビシリーズで印象的なキャラクターを演じている。

ムルマン役 テミコ・チチナゼ Temiko Chichinadze

1966年7月2日生まれ。ジョージア映画大学ショタ・ルスタヴェリ劇場・演技学部卒業。1986年よりルスタベリ国立劇場のアーティストとなる。「Do We Look Like Refugees?!」で、2010 年エディンバラ・フェスティバル・フリンジ (Edinburgh Festival Fringe)の最優秀演技賞を受賞。出演作に『花咲くころ』(2013年/ナナ・エクフティミシュビリ=ジモン・グロス監督)など。

海外評

  • 映画における女性のポートレートの
    最高傑作のひとつ

    Film Review Daily

  • 新しいフェミニストのヒロイン!

    Variety

  • 痛い。
    けれども、とてつもなく優しい物語

    Verdict

  • 力強い脚本。素晴らしい演技

    We Love Cinema

  • アキ・カウリスマキの『枯れ葉』を思わせる
    大胆な色使いと陰影。
    ロマンスを穏やかだが
    紛れもない社会批評の中に位置づける

    Sight and Sound

  • エテロ役の
    エヴァ・チャヴレイシュヴィリの
    見事な演技が、強く印象に残る

    Eye for Film

  • 孤独と愛のすばらしく優しい物語

    Guardian

上映情報

地域 劇場名 公開日 備考
東京都ヒューマントラストシネマ有楽町2025/1/3(金)〜
東京都アップリンク吉祥寺2025/1/3(金)〜
岩手県フォーラム盛岡【近日公開】
宮城県フォーラム仙台【近日公開】
山形県フォーラム山形【近日公開】
福島県フォーラム福島【近日公開】
栃木県小山シネマロブレ2025/2/14(金)〜
静岡県静岡シネ・ギャラリー2025/2/7(金)〜
愛知県ナゴヤキネマ・ノイ【近日公開】
長野県上田映劇2025/1/31(金)〜
長野県塩尻東座2025/2/8(土)〜
京都府京都シネマ2025/1/10(金)〜
兵庫県元町映画館【近日公開】
大阪府第七藝術劇場2025/1/18(土)〜1/30(木)※1/26(日)は休映
山口県山口情報芸術センター【近日公開】

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