ローザ・ルクセンブルク

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監督・脚本:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演:バーバラ・ズーコヴァ ダニエル・オルブリフスキ
第36回カンヌ国際映画祭主演女優賞/ドイツ映画賞女優賞受賞
1986年/ドイツ/カラー/2時間2分/ブルーレイ・DVD
 
1906年、ワルシャワ。狭い刑務所の部屋に女性がひしめく中にローザがいる。と、女性たちが口々に叫ぶ。獄舎の庭で目隠しをされた男たちが銃殺される。取調室で、アナ・マチュケは偽名だと指摘されるローザ。ローザは、恋人であり活動の同志でもあったレオ・ヨギヘスと共に逮捕されて、ワルシャワ監獄に収監されたのだ。だが、5か月後、彼女だけが釈放される。彼女は熱心に活動する一方で、ヨギヘスと家庭を持ち、子どもを産むことを願っていた。だが、時代は大きく動き、その中で人々の運命も翻弄されてゆく―。
19世紀から第一次世界大戦の時代にかけて、激動の時代を、人間解放と世界平和を求めて生き抜いた偉大な女性思想家ローザ・ルクセンブルク(1870年~1919年)。本作は、真摯で魅力的なローザの人柄と、情熱的で波乱に富んだ生涯を描き、大ヒットした作品である。フォン・トロッタ監督は、活動家としてだけではなく、一人の情感あふれる魅力的な人物として、ローザを描き出すことに成功し、ローザ役を演じたバーバラ・ズーコヴァは、カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞し、映画は人々の記憶に長く残ることになった。2013年岩波ホールの大ヒット作『ハンナ・アーレント』の、マルガレーテ・フォン・トロッタ監督と女優ズーコヴァによる1986年の記念すべき第一回コラボ作でもある。